NATOとは一体に何?設立背景や加盟国、ウクライナとの関係を簡単に解説

2022年2月24日、ロシアがついにウクライナへの侵攻を開始しました。ニューズなどで、この問題について触れる際は、両国だけでなく、アメリカやヨーロッパ諸国、NATOなどといったワードも出てきますよね。

特に、この「NATO」については、詳しく知らない方、勉強したけど記憶が薄れている方が多くいるのではないでしょうか。

そこで、今回は、この「NATO」について、どんな組織なのか、設立背景や加盟国、そして今般のウクライナ侵攻とどのような関係にあるのかについて書きたいと思います。

よろしければ最後までお読みください。

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NATOとは

NATOとは、 North Atlantic Treaty Organization、日本語では一般的に 北大西洋条約機構と訳されます。

https://images.app.goo.gl/EXtAuXHoUqfc5va17

主に、「集団防衛」「危機管理」、「協調的安全保障」の3つを中核的任務としており、加盟国の 領土及び国民を防衛することが最大の責務となります。

いわゆる、共産主義勢力、特にロシアに対する軍事同盟です。加盟国は、現在30カ国。加盟国は、域内でいずれかの国が攻撃された場合は、 集団的自衛権(ある国が攻撃を受けた場合、その国と同盟などを結ぶ他の国が協力して共同で防衛を行う国際法上の権利)を行使し、共同で対処することができます。

本部はベルギーの首都ブリュッセルになり、連合軍最高司令部は同じくベルギーのモンス近郊にあります。

すべてのNATO加盟国の軍事費の合計は、世界全体の70%以上を占めており、加盟国は、2024年までにGDPの2%以上の国防費を目標とすることに合意している

日本は現在NATOには加盟していませんが、当時の安倍首相がNATO本部を訪問したり、国別パートナーシップ計画を策定するなど緊密な関係を構築しています。

2021年現在は、日本は グローバル・パートナー国と位置付けられています。

設立の背景

NATOが軍事同盟であるということが分かりましたが、ではNATOはいつどのような背景を持って設立されたのでしょうか。

それは、第二次世界大戦後まで遡ります。当時、欧米中心の西側諸国と東欧を影響圏に置いた共産主義のソビエト連邦の対立が激しさを増していました。

そんな中で、イギリスやアメリカが主体となり、 1949年4月4日締結の北大西洋条約によりNATOは誕生しました。

それに対し、ソ連を中心とする東側諸国も、ワルシャワ条約を締結してワルシャワ条約機構を発足させ、NATOに対抗。結果としてヨーロッパは複数の中立国以外、2つの軍事同盟によって東西に分割されることになりました。

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NATOの加盟国は?

上述の通り、NATOの加盟国は北米およびヨーロッパの30カ国です。設立当初は12カ国のみでしたが、徐々に加盟国が増えていきました。

特に、冷戦終結後、 ソ連崩壊によりソ連の影響下に置かれていた東欧諸国が次々とNATOやEUに加盟。

また、最近では2020年3月27日に北マケドニアが追加された他、ボスニア、ジョージアなどに対しても加盟希望国として認めています。

さらに、日本などのように、加盟国以外の国々とも多くのパートナーシップ協定を結んでおり、協力、友好関係を築いています。

加盟国一覧
https://www.mofa.go.jp/mofaj/area/nato/index.html

 

ウクライナとNATOの関係性

ロシアのウクライナ侵攻が続いている現在ですが、この問題とNATOはどのような関係性があるのでしょうか。

ロシアにとってNATOは敵対勢力であるということはこれまでの説明でお分かりいただけると思います。では、ウクライナにとってNATOはどのような立ち位置なのでしょうか。この関係性が今般のウクライナ侵攻の契機となった一つです。

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ゼレンスキー大統領 https://images.app.goo.gl/a8LPmWY3LbMrgvtv6

ウクライナは、 現在NATOに加盟していません。しかし、現職のゼレンスキー大統領は、 NATO加盟国と考え方の近い政権運営を行っており、NATOへの加盟も目指していますし、NATOもウクライナを加盟希望国として認めています。

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このような動きに対し、ロシアは反発し加盟しないよう脅し続けていました。ロシアは膨大な国土を誇りますが、その割に人口が少ない(1億4000万人ほど)ため、 自分達の力だけでは国を守りきれません。

そのため、国境を接する国は、自分達の言うこと聞く=自分達と同じ主義、思想を持つ国であって欲しいのです。特にウクライナはロシアとの接地面積が広くヨーロッパ諸国とロシアを結ぶ重要な地点でもあるため、是が非でもNATO側に行かせたくないのが本音でしょう。

しかし、現在のウクライナがNATO寄りの政権であり、加盟も試みていることやアメリカなどNATO主要国との対話も暗礁に乗り上げてしまったことから、ウクライナへの侵攻を開始しました。

ウクライナが加盟国でない故に、NATOが集団的自衛権を行使できないことや、仮にウクライナの味方に大国がついたとしても、泥沼化すると核戦争になりかねないといったことから、味方になりたくても弱腰状態の国が多いのです。

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まとめ

NATOについて、それからウクライナとNATOの関係性について、簡単に解説しました。加盟国は、集団的自衛権などその恩恵を受けられますが、一方で、ウクライナのように加盟はしていないが、友好関係を築いている国が有事の場合、 NATOに加盟していることが逆にネックとなって救える命を救えなくなってしまうジレンマも抱えているのではないかと思います。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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